秋元通信

2018年春卒業の高校生たち / 就職内定状況速報

  • 2018.4.25

厚生労働省が、平成29年度(2017年度)、つまり2018年春に就職した高卒新卒者たちに関する統計を発表しました。
今回は同統計「平成29年度『高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況』取りまとめ」について、ポイントをピックアップしてお届けします。
 
 
※高校を卒業し、就職する若者たちの数は過去30年間で大幅に減った。

 
 
2017年度の高卒採用における概要統計は以下のとおりでした。
 

求人数:   約43万人 (前年比11.9%増加)
求職者数:  約17万3千人 (前年比1.5%減少)
求人倍率:  2.48倍  (前年比0.29ポイントの増加)

 
求職者数とは、イコール就職希望の高校生+中学生の数だと思ってください。
ちなみに、就職内定率は94.3%でした。ただし、本統計はハローワークを介した就職のみを対象にしています。縁故採用や家業を継ぐケース、公務員就職などは含まれていませんので、就職内定率:94.3%という数字は、ほぼ統計上のマックスに近い数値と考えて良いでしょう。
 
 
地域別に診ましょう。
もっとも求人倍率が高かったのは、京浜(東京+神奈川):5.22倍、以下、京阪神(京都+大阪+兵庫):3.22倍、北陸:2.67倍と続きます。
逆に求人倍率がもっとも低い地域は、近畿(滋賀+和歌山+奈良):1.62倍、以下、南九州(熊本+大分+宮崎+鹿児島+沖縄):1.64倍、山陰:1.92倍と続きます。
地域の分け方に違和感がありますが、厚労省の統計区分ですのでご容赦ください。
 
 
さらに、都道府県別に診ましょう。
もっとも求人倍率が高いのは、やはり東京です。東京の求人倍率は、なんと7.59倍!? ちょっと異常な倍率です。
以下、大阪:3.98倍、広島:3.1倍、愛知:2.97倍、香川:2.96倍と続きます。
 
逆に、もっとも求人倍率が低い都道府県は、和歌山と長崎で、ともに1.44倍。以下、鹿児島と沖縄が1.45倍、青森が1.5倍と続きます。
 
ちなみに、人口に対する求人数が多いのは、佐賀、福井、山形。少ないのは、神奈川と奈良になります。
また、人口に対する求職者数が多いのは、青森と佐賀。少ないのは、東京、神奈川、京都になります。
 
 
産業別に診ましょう。
私ども運輸業・郵便業の高卒求人数は26,158人。前年に比べて約4千人求人が増えました。
ちなみに高卒求人数がもっとも多かったのは、建設業で約6万人。以下、卸売業・小売業(約5.5万人)、医療・福祉(約4.9万人)と続きます。
 
 
高校を卒業し、すぐに働き始めようとする若者の数は、大幅に減っています。
平成4年までは高卒就職者数は50万人を超えていました。しかし急激にその数を減らし、2018年3月卒では17万3千人となっています。
 
 
当社では、今春も男女ふたりの高卒者が入社してくれました。
来年も、高卒者採用にチャレンジする予定ですが、工夫と努力をしないと難しいということは、強く感じています。
高校を卒業した子たちは、素直だし、かわいいですしね(笑
 
 
例年、5月になると大卒就職者の統計も発表されます。
秋元通信でも取り上げる予定です。
 
お楽しみに!
 
 

図表

 
本記事の元となった表、グラフは、こちらからGoogleスプレッドシートにて確認可能です。
 
 

出典

 
平成29年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」取りまとめ(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000197770.html


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