秋元通信

我々は何故、宇宙人に会えないのか?

  • 2018.5.30
なぜ、宇宙人は地球に来ないのか

皆さんは宇宙人に会ったこと、ありますか?
 
…、なんか冒頭からとんでもないことを言い始めましたが。
今回は、「フェルミのパラドックス」を取り上げつつ、「考える」チカラを鍛えるトレーニングの一例をご紹介します。
 
 
さて。
宇宙には膨大な数の星があります。Jaxaによれば、宇宙には2000億の星、1000億個以上の銀河が存在しているそうです。そして、宇宙の年齢は、138億歳と言われています。
 
これだけの星が存在して、そして生物が生まれるには十分とも言える時間が経過しているにもかかわらず、我々はまだ宇宙人に会ったことがありません。少なくとも今のところ、地球上のどの国家も、宇宙人と公式に接触した事実を認めていません。
 
我々は、何故宇宙人に会えないのか?
『広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由』(スティーブン・ウェッブ)に挙げられた50の理由から、筆者の独断で10の理由をご紹介しましょう。
 
 
 

『彼らはもう来ていて、ハンガリー人だと名乗っている』

 
何百万年、何千万年も前に、すでに火星人は故郷を捨て、地球に来ていたそうです。そして、ハンガリーのジプシーとなって現在に至る…という説です。
分かると思いますが…、これはジョークですよ。
同じようなパターンで、『アインシュタインは宇宙人だった』(何故ならば頭が良すぎるから)というのがあります。
 
 
 

『動物園シナリオ』

 
地球は宇宙人が認定した自然保護公園の中に位置し、保護されているという説です。ある宇宙人が、未熟な我々に他の宇宙人が接触しないよう、保護しているという説です。
 
 
 

『星はあまりに遠い』

 
星と星はあまりに遠すぎて、恒星間旅行をすることは不可能だという説です。
2016年、地球からもっとも近い地球型惑星が発見されましたが、この星すらも距離は、4.24光年。
仮にその星に生命がいて、仮にその星の生命が地球人の常識外に長生きだったとしても、地球に到達するのは現実的に難しそうです。
 
 
 

『こちらに来るまでの時間がまだ経っていない』

 
ある計算によれば、宇宙人が「新たな植民地を開拓する」、つまり他の星(銀河)に到達し植民地とするのに必要な時間は6000万年なんだとか。ある星の生命が進化し、文明を築き、そして人口爆発を起こし、「ああ、植民地を開拓しなきゃ住む場所ないよ…」と、宇宙移民を考え始めるまでの期間をシミュレーションすると、宇宙の年齢である138億歳という年月では、まだ短すぎるそうなんです。
つまり、宇宙人たちが、他銀河への移民を考え始めるのはまだ先の話であるという説です。
 
 
 

『我々が太陽系を買いかぶりすぎている』

 
簡単に言うと、太陽系って別に移民したくなるような魅力ある銀河ではないし、地球もまた然り…、という説です。
恒星間旅行を実現しているような宇宙人であれば、惑星資源からエネルギーを得る現代地球人の文明レベルを超えて、恒星から直接エネルギーを取り出す技術を実用化しているはずです。しかし、そう考えると我らが太陽って、エネルギー源として小さいんですね。だから魅力がない、魅力がないから宇宙人も来ない、ということです。
 
 
 

『向こうは信号を送っているが、その聴き方が分からない』

 
なるほど、確かに宇宙は広すぎる。だから恒星間旅行は現実的ではない。しかし、宇宙人は、すでに地球のことを認識していて、地球人の我々に向かってメッセージを発信し続けている。しかし、科学レベルの低い地球人は、そのメッセージを受信し、解読する手段もないし、そもそもメッセージの存在にすら気づくことができない、という説です。
 
 
 

『岩石質の惑星はめったにない』

 
(難しい話は省きますが)地球のような岩石質の惑星を含む惑星系が成形されるのは稀なんだとか。科学が発達するためには、精錬可能な金属系の鉱石を採掘できる星でないと難しいと考えられます。
地球のような科学文明の発達に適した星は、めったにないんですよ、という説です。
 
 
 

『いつも曇り空』

 
アイザック・アシモフのSF小説『夜来たる』では、夜が存在しない星が登場します。その星では6つの太陽があるため、夜が存在しません。そのため、星空を見ることがなく、その星の住民は宇宙という存在を知りませんでした。
地球という星は例外的な星なのかもしれません。もしかしたら生命が知的生命体に進化する、理想の環境とは、夜がないとか、もしくはずっと曇り空の大気状態かもしれません。そのような星の住民は、星空を見たことがありません。したがって、宇宙を認識するのは困難でしょうし、宇宙を身近に感じることがないため、他の星の生命体に興味を抱かないであろうという説です。
 
 
 

『我々が一番乗り』

 
地球人が、全宇宙内においてもっとも早く高度な文明と科学を手に入れたという説です。
地球人よりも頭のいい宇宙人は存在しないため、地球人が恒星間旅行を実現していないのに、宇宙人が地球に来れるわけがないというわけです。
もう少し、本説を解説すると、生命体にとって重要な元素は、硫黄、燐、酸素、窒素、炭素、水素という6つの元素です。ビッグバンの直後、宇宙には水素とヘリウムしかなかったため、これらの6元素が惑星に大量に存在し、生命体を生む環境が整うのは、太陽系のような比較的新しい惑星系じゃないと難しいという説があるんだとか。
つまり、我々は宇宙内でもっとも長老で、かつ進化した生命体であるということになります。
 
 
 

『科学は必然ではない』

 
地球人は、科学は発展させるべきものとし、絶対的に考える傾向があります。しかし、科学はホントに必然なのでしょうか。例えば、哲学や芸術がすばらしく発展した文明を持った宇宙人がいたとします。しかし、彼らは科学には興味が薄く、従って自分たち以外の生命体のことなど興味を抱かないかもしれません。
個人的には、この説が一番好きです。
 
 
 
さて、あなたはここに挙げた10の理由のうち、どれが一番好きですか?
また、その理由は何故でしょうか?
そして、あなたなりに、『我々は、何故宇宙人に会えないのか?』という理由を考えてください。
 
 
冒頭に挙げた、フェルミのパラドックスとは、たくさんの星があって、生命が進化し、文明が発達するには十分すぎるとも言える宇宙の年齢(時間)があったにも関わらず、「なぜ、我々は宇宙人に会えないのだろう?」というパラドックス(矛盾)のことです。物流学者のエンリコ・フェルミがランチ中に発したこの疑問は、知的好奇心をくすぐる課題として多くの議論を生みました。
 
フェルミのパラドックスが興味深い点は、「宇宙人が存在する可能性」について、空想や妄想によるアイディアだけでなく、多くの科学的な検証を伴ったアイディアを生み出したことにあります。「宇宙人が存在する可能性」をテーマにした、知的なゲームを世に投げかけたもの、それがフェルミのパラドックスとも言えます。
本記事に取り上げた『広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由』も、実はそこそこに難解な本です。本文中には公式や数字が度々登場するプチ学術書的な内容であり、SF要素のエッセイを期待して本書を購入した筆者の期待は、見事に裏切られました。
 

『広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由』(スティーブン・ウェッブ)。フェルミのパラドックスについて、とても丁寧に、そして正統に考えている名著です。

『広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由』(スティーブン・ウェッブ)。フェルミのパラドックスについて、とても丁寧に、そして正統に考えている名著です。


 
 
ある事柄について、アイディアを考えるということは、同時に「考える」チカラを鍛えるトレーニングになります。
ある時、弊社において数人のメンバーを集め、『犬と猫のどちらが好きか?』というディベート(討論)を行ったことがありました。弊社が定期的に行う情報交流会(セミナー)のグループディスカッションにおける司会進行役の訓練のために行ったのですが。
意外とディベートが進まず、すぐに行き詰まってしまったんですよ、これが。
 
『犬と猫のどちらが好きか?』なんて、ごくごく簡単なテーマだと思うでしょう?
ところが、ディベートとして意見の応酬をするためには、ふたつみっつの『犬と猫のどちらが好きか?』に対する理由では足りません。10以上の理由を用意し、かつすべてが『犬ではなく、猫であるがゆえの好きな理由』、『猫ではなく、犬であるがゆえの好きな理由』でなくては、ディベートにおいて、相手を論破し、自身の主張を守る武器とはならないわけです。
 
 
宇宙人の話も、猫・犬の話も、どちらも「考える」チカラのトレーニングとなります。
試しに、『猫ではなく、犬が好きな理由』を10個、挙げてください。
意外と頭をつかうことに気づくことでしょう。
 
 
では、私も「考える」チカラのトレーニングをしてみましょうか。
 

「宇宙人」とかけて、「宝くじの一等」と解きます。

その心は、
「会えたら、びっくり!!」

 
…、失礼をいたしました(汗)
 
 
 


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