秋元通信

営業が育たない理由

  • 2015.12.14

弊社では、長く本当の意味での「営業職」が存在していませんでした。
その反省から、現在ふたりの営業を育成している最中です。

今回は、弊社で行っている人材育成プログラムのひとつである、営業育成について、お話ししましょう。

 

営業が育たない理由

 

弊社の将来を担う営業として、現在日々奮闘をしているのは、西田、小畑の両名。
ふたりとも、これまで営業の経験はほとんどありません。
弊社への入社は、ちょうど二年前の2013年12月。

 

obata

1989年生まれ。 大学卒業後、NPO法人に勤務。 他NPO法人の運営をサポートすることを生業としていた、その職場において、東日本大震災の復興支援などにも携わる。 弊社入社後、倉庫業務に従事してきた。

「入社した時は、営業をやるなんて思ってもいませんでした」(小畑)

 

一般論ではありますが、物流企業で本当の意味での営業職が存在する会社は稀です。多くの物流企業の場合、ふだんは物流業務の作業や事務処理などに従事する人が、片手間に営業業務を行っているケースが多いかと存じます。
弊社においても、それは同様。

ふたりには、採用の時に営業職に従事する可能性は、一切話していませんでした。理由は、当時の弊社には、営業を育てる仕組みも、営業を受け入れる体制もなかったからです。

 

 

 

 

 

営業を育てられない会社には、いくつか特徴があります。

  • ど根性的な上司がいて、部下を潰してしまう。
  • 商材の市場性などの理由で、そもそも営業が難しい。
  • 業務全体の中で、事務処理や雑用の割合がとても多く、営業をしている隙がない。

他にも特徴はいくつもありますが、物流企業の場合、「営業にいくらチカラを費やしても、案件を売上化するチカラが会社にない」というケースが多々見受けられます。

例えば、以下の様なケースですね。
「運送案件を見つけ、求車情報をつかんできても、それをこなす余力、クルマの空きが会社にない」
「保管案件、空き倉庫を求める未来のお客様候補を見つけてきても、倉庫は既に満杯である」

苦労して案件を見つけてきても、それが売上につながらない。
これでは、営業は潰れてしまいます。

お恥ずかしながら、弊社でも事情はそれほど変わりませんでした。
そこで営業を育成する前に、配車センターを新設するなどして、案件を売上化する体制であり人材を先に構築したわけです。

nishida

1983年生まれ。長く有名レジャーランドで裏方スタッフとして働いてきた。 弊社入社後、倉庫業務を経験した後、第二事業部本部へ配属、物流管理業務に従事してきた。

 

「もともと、営業に対する苦手意識…、というか 『怖い』 というイメージはありました。
数字に追われるわけですし、当然プレッシャーもあるでしょうし…」(西田)

小畑にも、西田にも、営業という職種に対する、そこはかとない苦手意識がありました。「食わず嫌い意識」と言ったほうが適切かもしれません。
自身が営業を経験したことがないのに、なんとなく営業という職種に対するネガティブイメージを持ってしまう。

これは彼らふたりに限らず、世間一般的に営業職に対するイメージとして多いものではないでしょうか。

 

 

 

営業にとって、数字は絶対的に必要なもの。
しかし、弊社のように、営業をこれから育成していこうという組織であり、これまできちんとした営業の基盤を持っていない会社にとって、大きな目標数字を持たせることは、現実的ではないと考えました。

そこで与えた目標は、「月に200枚名刺を獲得すること」というもの。
これは、弊社取締役:鈴木清が考えました。実は、筆者は少々甘いかな…と感じていたのですが、結果としては実に適切な目標設定でありました。

次に行ったのが、具体的なアクションプランを与えることでした。
目標達成に向け、電話によるアポがけ、飛び込み訪問などを行うことになります。そのリストや、飛び込み訪問のための地域選定などは、彼らの現状のスキルを考慮したうえで、きちんと結果が出るであろうアクションプランを考え、実行させています。

「指示を具体的に行う」というのは、営業育成のみならず、人材育成を行う上でとても重要なことです。
いわゆる根性論だけ、精神論だけの人材育成が成立するのであれば、これほど楽なことはありません。

営業KPIの考え方

目標の達成状況に関し、迅速かつ的確に現状を把握し、また未達の場合は適切な対策を行うため、KPI管理は必須である。
※本図表は、人材育成セミナーで紹介したものの一部です。

 

ふたりには、社内で行っているQCサークル、インターンシップなどの様々なプロジェクトにも積極的に参加させ、営業だけではなく、ビジネスマンとして必要なスキルを幅広く身につける機会を与えています。
営業数字の追いかけに関しても、KPIなどを用いて理論的に数字を把握できる方法を実践しています。

 

 

 

彼らが本格的に営業に取り組むようになり、少しづつではありますが新規案件の受注が増えてきています。
案件情報に関しては、最低でも週に10~20ほどは入ってくるようになりました。

 

最後に、営業としての入口に立ったばかり彼らが、今、どのように感じているのかをご紹介しましょう。

小畑:
自分の知らない話をお客様から聞かせていただけるというのは、とても新鮮です。
倉庫作業員を続けていたら、知ることはなかったんだろうな、という話がたくさんあります。
そういう意味では、社内だけではなく、お客様からも育てていただいている、という感謝はありますね。
営業という仕事は、時間配分を自分で決めることができる分、自由が利いて解放感があります。
反面、自由であることの怖さと言うか、「この時間の使い方で良いのかな?」という自問自答を繰り返しています。

西田:
今までずっと社内に対する管理業務に従事してこともあり、営業に対しては「自分向きではないよな…」というイメージしかありませんでした。
今、営業という未経験の仕事に対して、とても新鮮に感じています。
なによりも、会社が行う新しいチャレンジに対し、自分も参画している、それも重要なポジションで参加しているというのは、とてもやりがいがあります。
手探りなことも多く、「おもしろい」という気持ちと、「怖い」という気持ちが半々ですけどね。

営業としても、そして社会人としても、勉強しなければならないことばかりの彼らふたり。
貴社にもお伺いすることがあるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

 


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