秋元通信

命に関わる無知

  • 2016.1.29

観光バスによる悲惨な交通事故が、再び発生してしまいました。
腹立たしい限りです。またこの事故によって将来の可能性を潰され、命を散らすこととなってしまった若者たちの存在に、深い悲しみを感じます。

本事故に関連し、TBS:安藤アナウンサーが、とても興味深いコラムを書いています。

「クルマ離れ…TBS安東弘樹アナウンサー連載コラム」 http://gazoo.com/car/pickup/Pages/andou_160126.aspx

事故に関するニュース報道のため、スタッフたちと打ち合わせをしたところ、安藤アナは驚いたそうです。

「20代から40代前半のスタッフの殆どが『ニュートラル』、『エンジンブレーキ』『シフトダウン』という言葉の意味が理解出来ていない」(コラムから)

「クルマの構造なんて考えた事もない」というスタッフたちに驚く安藤アナは、このように続けます。
「クルマは『命を乗せて』走り、場合によっては『命を奪う』可能性も有る道具です。テレビや洗濯機、冷蔵庫の構造を知らなくても命には関わりませんが、クルマに関しては知識が有る、無しが、生死に直結します」
「命に関わるクルマに関しての最低限の知識を、全免許取得者、せめてクルマの所有者だけでも、持っている状況にする責任を国もメーカーも負うべきだと私は思います。ちなみに、自動車運転免許は医師免許と同じ国家資格です。極論ですが、どちらも命に直接関わる資格だと思って私は運転免許を更新し、運転に臨んでいます」

説得力を感じます。

 

以下、筆者が20数年前に耳にした話です。
話をした彼は、元ドライバー。ある事故をきっかけにドライバーを辞し、配車マンへと転向しました。
事故は、西に向かう長距離運行の時に発生しました。場所は、京都から大阪方面へ向かう名神高速道路の天王山トンネルを抜けた先にある、長い下り坂でした。突如、下りでブレーキが効かなくなり、慌てた彼は路側帯に逃げますが、駐車していた車両に追突。足の切断も考えなくてはならないような大事故だったそうです。

「どうにもブレーキが効かなくて…、本当に怖かったよ」と語る彼。
しかし、筆者は別のことを考えていました。

というのも、彼が過去、「長距離の時は、燃費を向上させるため、下り坂ではニュートラルに入れるんだ」と話すのを聞いていたからです。

単純に、フットブレーキに頼りすぎたために、フェード現象が起こっただけじゃないの??

真相は分かりませんし、私もそれ以上、つっこむことはしませんでした。
なぜなら、彼は私の上司であり、当時勤務していた運送会社の所長だったからです。

わたくしども物流に関わる者にとって、安全は絶対正義です。
例えば、フェード現象などは運送に従事する者にとっては常識だと考えていました。しかし、安藤アナのコラムを読むと、もしかしたら、常識を疑うところから始める安全教育も、今だからこそ必要なのかもしれません。

皆さま、ご安全に!


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