秋元通信

【あきもと採用ウラ話】 インターンシップと高卒者採用活動の辛い関係 その弐

  • 2016.12.26

前号記事と合わせてご覧ください。

では、高卒者の採用をインターンシップに求めてはいけないのか!?
それはケースバイケースでしょうね。この続きは、次号に引き継ぎましょう。

思わせぶりな締めをした前回の連載。今回は、その続きです。
 
前号で、ざっくりと「高校一校あたりの就職希望者数は、約17名」とお伝えしました。
実は、この数字にも、ふたつの大きなごまかしがあります。
 

出典:平成 28 年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・内定状況」取りまとめ 

出典:平成 28 年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・内定状況」取りまとめ ※クリックで拡大します。


 
まず、求人倍率を診ます。求人倍率の高い都道府県、低い都道府県をそれぞれ挙げてみました。
 
◇求人倍率の高い都道府県

  1. 東京 6.32倍
  2. 大阪 3.18倍
  3. 広島 2.86倍
  4. 香川 2.62倍
  5. 愛知 2.57倍

◇求人倍率の低い都道府県

  1. 沖縄 0.94倍
  2. 鹿児島 1.1倍
  3. 和歌山 1.13倍
  4. 宮崎 1.24倍
  5. 青森 1.25倍

 
一番求人倍率の高い東京と一番低い沖縄では、なんと6倍以上の差があります。
今年の高校3年生における東京の就職希望者は、6458人。近しい数を探すと、静岡の高校3年生就職希望者は、6634人(※リンク先PDF3ページをご覧ください)。しかし、東京の人口が約1362万人に対し、静岡の人口は約375万人。
高卒採用活動において、激しい都道府県格差があるのは明確です。
この都道府県格差が、ひとつめのごまかしでした。
 
さらに、高校ごとの事情も異なります。
以前の「あきもと採用ウラ話」でも書いたとおり、筆者が挨拶回りをした限りにおいて、普通科高校では、ほぼ就職希望者はいません。これは、高校の偏差値に関係ありません。先日お話ししたある高校の先生も、「一般論として普通科に通う高校生で就職を希望する生徒は、ほぼ片手くらい(5名くらい)じゃないかな?」とおっしゃられていました。
しかし、工業高校、商業高校などでは違います。半数からそれ以上の生徒が就職を希望します。
ふたつめのごまかしは、普通科生徒と工業科/商業科などの生徒の間にある、就職希望者数の違いでした。
 
 
結論を言えば。
高卒者の採用活動は、ロケーションによって大きく変わってきます。具体的に言えば、貴社事務所の近くに就職希望者の多い高校が存在するかどうかによって、その期待値が大きく変わってくるということになります。
ここで言う「近く」とは、公共交通機関による貴社事務所までのアプローチが、概ね1時間以内というのがひとつの目安になります。当然、首都圏ではもっと近い範囲が求められますし、地方ではもう少し広い範囲がターゲットになるでしょう。
 
「高卒者の採用活動を行いたい」と考える企業は、まず近隣の高校への挨拶回りを行うべきです。
挨拶回りを行い、各高校の就職希望者数をヒアリングした結果、近隣高校の就職希望者数を合計した人数が、例えば10数名しかいないようなロケーションの場合は、高卒者の採用は、難しいと考えざるをえないでしょうね。
 
筆者はこれまで数多くの企業の採用Webサイトを作成してきました。
その経験から言えば、思うような採用ができていない企業の半分は、採用活動に手間もお金もかけていません。逆に言えば、手間とお金をかけても、思うような採用ができるとは限らないのが、現代の採用活動です。その現実に目を背け、楽で安易な採用活動を望む企業は、私の経験上、100%採用活動に失敗しています。
 
 
少々論点がずれてしまいました。
インターンシップを行えば、高校生が採用できるかというと、そうではありません。
まず、貴社のテリトリーに、就職希望者の多い、ターゲットとなる高校があるかどうかを探ることから始めなくてはなりません。その上で、高校への挨拶回りはもちろん、インターンシップの実施、魅力のある企業Webサイトの構築、新入社員向けの教育カリキュラムといった、さまざまな準備を行って、初めて採用活動における結果が得られるのです。
 
一緒に、頑張りましょう!


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