秋元運輸倉庫では、第5回目となるあきもと情報交流会を開催しました。参加者は60名、参加社数は45社となりました。
その様子をレポートしましょう。
今回のテーマは、「共同配送の可能性を考える」です。
これまでの情報交流会では、女性活用やインターンシップ、障がい者雇用などを取り上げてきました。これらテーマも、もちろん物流企業にとっては大事な課題ですが、今回はストレートに物流をテーマに取り上げました。
情報交流会は、大きくみっつのパートに分かれます。
セミナーパートでは、現在運送会社がおかれている現状を再確認し、そして共同配送について考えました。
次の事例紹介パートでは、実際に共同配送を行う東京ロジネッツ様、ダイセー倉庫運輸様にもお話をしていただき、共同配送の可能性と課題をより具体的に考えました。
そして、参加者同士が意見を交換するディスカッションパートへと入っていきます。
セミナーパートの内容について、簡単にご紹介しましょう。
※セミナー資料全20ページが、10秒ごとにスライドショー表示されます、
セミナーパートの内容について、簡単にご紹介しましょう。
現在、運送会社で働く人の数は約189万人、うち83万人がドライバーと言われています。日本の人口は今後減り、極端な少子高齢化社会になっていきます。「今までどおり」、運送会社で働く人が推移するのであれば、2030年には177万人、2040年には149万人、2050年には130万人にまで、運送会社で働く人は減ってしまいます。
しかし、これは「今までどおり」であればです。運送業ないし物流業への人気が下がれば、運送会社で働く人の数は、さらに減ることが容易に予測されます。
一方で、この8年間でトラック一日1車あたりの輸送トンキロは、6割にまで下がりました。荷物をより沢山、より遠くまで運ぶことが、トラックがより稼ぐ基本です。つまり単純計算ではありますが、トラックの売り上げは6割にまで下がっていることになります。
「いやいや、これだけトラック不足が騒がれているんだもの、今後、運賃は上がっていくでしょう!?」
これも眉唾っぽいんですよね。WebKITの運賃指数と成約率を診ると、運賃が思うようには上がっていない様子が分かります。
先行きが明るいとは言い難い運送業界。生き残るためには、自分自身で手を打つ必要があります。そのヒントのひとつが共配ではないかと、セミナーパートでは投げかけさせていただきました。
「そこまで話していいの!?」という生々しいお話も飛び出した事例紹介パートに続き、ディスカッションパートでは、参加者同士が活発な意見交換を繰り広げました。今回は、なるべく多くの参加者同志がコミュニケーションを取ることができるように、WorldCafe形式を採用しました。12分を一区切りとし、トータル90分間行われたディスカッションでは、さまざまな意見が飛び交っていました。
以下、私見ですが。
既に共配を行っている会社様や、荷主筋の参加者の皆さまからは、共配に肯定的な意見もあったものの、総体的には共配に慎重な意見が多かったように思います。
石橋をたたいて渡るのが運送業界全体の空気と考えると、これは致し方ないことと感じました。
しかし、「なんとかしなければ…」という危機感は、皆さん感じていらっしゃるようです。そうでなければ、情報交流会のような場には参加されないと思います。
なんとかしたい。
このままではよくない。
このような仲間を集うことは、あきもと情報交流会の目的のひとつです。そしてそのような方々と、次にどのようなお話を進めていくのかというのは、あきもと情報交流会の大きな夢として、今後も継続的に開催していきたいと考えています。
今回ご都合がつかなかった方、また当日の急なアクシデントで参加できなかった方、次回はぜひお会いできることを、楽しみにしております。
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