秋元通信

働く理由

  • 2020.10.22

先日、当社の佐藤とともに、ある高校に赴きました。社会人として、高校生たちが抱く、仕事や働き方などに関する質問に答えるべく、お招きいただいたのです。
 
刺激的でしたね…
私も、学生の頃は同じようなことで悩んでいたなぁ、と思い返しながら、高校生からの質問にお答えしていました。
 
彼ら彼女らは、社会に飛び出していないがゆえに、私たちが思わずたじろぐような質問も、まっすぐに聞いてきます。
 

『なぜ、働くのですか?』

 
読者の皆さまであれば、どのように答えますか?
 
「今もまさに悩み続けている最中だよ…」
 
そのように答えたくなる人もいるでしょうね。
 
 
働く理由。
もしかしたら、これは私たちが一生問い続ける質問かもしれません。
 
世間に名を知られる、著名人は、この問いにどのように答えてきたのでしょうか。
あえて直接的な発言は避けて、そのヒントになりうる発言をいくつかご紹介しましょう。
 
 

「夢をかなえるのだとなんだのと言っても、毎日はとても地味なものだ。
(中略)そういう細かいことにひたすら追われるだけだ。それがつまり、夢を叶えると世間で言われていることの全貌だった」

よしもと ばなな 『海のふた』(中央公論新社)

 
 

「進み続けなさい。あなたが期待していたことが、偶然につかめるでしょう。座ったままで、偶然にチャンスを見つけたという話はこれまで私は聞いたことがない」

チャールズ・F・ケタリング(米の発明家)

 
 

「『得意なこと』と『やりたいこと』は一致しないんだよ。だから、まずは『得意なこと』を見つけなさい。それが成功すれば『やりたいこと』はできるようになってくるから」

萩本欽一(コメディアン)

 
 
では、私たちは、『なぜ、働くのですか?』という問いに、どのように答えたのか?
先に上げた著名人の言葉に比べれば、はるかに軽くはありますが、ご参考までに、私がインターンシップなどで答えるために、考えた回答を紹介しましょう。
 
 
『なぜ、働くのですか?』
私は、『より良い人生を得るため』と答えています。
そして理由を解説する前に、質問してくれた高校生、大学生などに対し、このような逆質問をします。
 
「今、君が楽しいことって、何?」
 
人によって回答は違います。カラオケと答える人もいれば、ゲームと答える人もいます。先日質問した高校生は、勉強と答えてくれました。
 
「では、その『今、楽しいこと』は10年後、20年後も楽しいのかな?」
人は、成長することを強いられているのかもしれません。
同じことを同じように続けていると、楽しいという気持ちは徐々に減ってしまいます。
現状維持とは、すなわち退化なのです。成長し、年齢とともに知恵と経験を身につけ、そして得た知恵と経験を土台に新たなチャレンジをしなければ、以前は楽しかったことも、やがてそれほど楽しくなくなってしまいます。
皆さまも思い当たる節があるのではないでしょうか。
 
では、遊ぶこと、楽しむことにも、人生における知恵と経験が必要だとすれば。
知恵と経験を身につけるためには、どうすればよいのでしょうか。
私が思うに、一番かんたんな方法は、一生懸命働くことです。
 
『より良い人生を得るため』には、お金が必要です。心の平穏や生きがいも必要です。楽しく上手に人生を楽しむためには、前述のとおり、知恵と経験は必須です。
 
そして、これらを効率よく得ることができる方法が、働くことだと私は考えます。
 
 
働く理由。
 
難しいですね。
難しいから、つい逃げてしまいそうになります。でも、例えばお子様に対して、例えば部下に対して、そして自分自身に対しても、働く理由を問われる機会はあることでしょう。
 
その時、あなたは働く理由を、どのように説明しますか?
 
本記事が、読者の皆さまにとっての働く理由を考え、導くきっかけになれば幸いです。
 
 
 

出典・参考

 

 
 
 
 


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