秋元通信

物流不動産ビジネスが変わる!?、「物流拠点の今後のあり方に関する検討会」(国土交通省)を紹介

  • 2024.11.29

 2024年10月30日、国土交通省にて、「物流拠点の今後のあり方に関する検討会」(以下、本検討会)が立ち上がりました。この会議には、経済産業省、農林水産省も参加しています。
 
 今までの物流革新政策では、「クルマ」、あるいは「ヒト」の話が中心で、「クラ」については、あまり議論に挙がっていませんでした。しかし、ついに物流革新政策は、「クラ」の領域にも踏み込むようです。
 
 本検討会について、かいつまんで紹介をしましょう。
 
 
 

政府が考える、「物流拠点のあり方」が今求められる理由

 
 2024年9月18日、「物流革新および賃上げ・価格転嫁の実現」をテーマに日本物流団体連合会と行った意見交換の場で、斉藤国土交通大臣は、モーダルシフトの推進、物流ビジネス全般における取引環境の改善とともに、以下の発言を行っています。
 

「地域全体の産業インフラでもある物流拠点について、中継輸送の 普及など社会的ニーズの変化や、自動運転等の新技術の実装を見据え、 物流拠点の整備等に係る政策のあり方を検討してまいります」
※出典は、この資料の10ページ

 
 この発言が、本検討会のニーズを端的に表現しています。
 
 
 

現状の物流拠点における課題

 
 本検討会では、三菱UFJ信託銀行が、「物流拠点のあり方に関する現状把握と仮説」というタイトルで課題提起をしています。
 
 これ、とても素晴らしい内容で、ぜひ多くの物流関係者にご覧いただきたいです(物流不動産ビジネス関係者は必読です)。
 

  • 物流不動産ビジネスにおける、ディベロッパー側の力学とは別に、国内物流網の最適化という観点から、物流拠点のあり方を再考する必要性を指摘。
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  • 数種の調査資料をもとに、「2010年代の(物流拠点の)増加は関東局所的」と指摘。
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  • 現在課題となっている長距離輸送の課題解決において、物流拠点の立地再構築が重要な役割を果たす可能性を示唆。
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  • 「中継拠点の潜在需要」と「分散拠点の地理的傾向」について、簡易的な考察を実施。

 
 特に最後の項目については、具体的な都市名を挙げており、とても興味深いです。
 

  • 中継拠点の潜在需要
    • 「中部・大阪以東の関西エリア」と岡山の潜在需要が高い。
    • 潜在需要が突出して高いわけではないが、福島・山形については中間中継拠点としての需要あり。

 

      分散拠点として一日で往復可能な大都市の数から、分散拠点実現の可能性を調査
    • 人口集積度の高い関東、北関東、中部、近畿では適当な立地が多数見受けられる。
    • 大都市が少なく、人口集精度も低い東北以北、北陸、中国等でも、分散拠点としての可能性がある都市はある。(東北では、山形県東置賜郡。中国では、備前市など)

 
 
 

本検討会における今後の論点

 

  • 中継輸送拠点のあり方、建設、運営、求められる機能、そして地方への拡大時の課題洗い出しなど。
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  • 東名阪、地方都市圏などを結節する幹線において、ダブル連結トラック、自動運転等の新たなテクノロジーに対応した基幹物流拠点が要求されるが、その仕様や課題の洗い出し。
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  • 近年、物流拠点に対する期待値が高まりつつある、地域社会での産業振興、まちづくりへの貢献、災害時連携などに対する仕様や課題の洗い出し。
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  • 既存物流施設の老朽化と建て替え対策。またこれらを推進し、物流拠点再構築への取り組みに必要な要素の洗い出し。

 
 
 本検討会は、今後来年3月までに4回実施され、報告書発表を行うそうです。
 物流不動産ビジネスを起点に、大きく物流革新政策にも影響を与えそうな本検討会、メルマガ「秋元通信」では、随時レポートしていきましょう。

 
 
 

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