2025年7月31日、国土交通省は「自動物流道路のあり方 最終とりまとめ」を発表しました。
自動物流道路とは、高速道路の路肩や地下などに無人カート専用通路を設けて貨物を運ばせることで、トラックドライバー不足に代表される物流クライシス、あるいは二酸化炭素排出量の削減などを実現しようという構想です。
「最終取りまとめ」というタイトルがわかりにくい(あるいは「誤解を生む」)ですが、今回の発表は、自動物流道路の概観を取りまとめたものであって、仕様書に準じるような詳細な姿を描くことを目的としたものではありません。
自動物流道路の概要については、以下の国土交通省によってYouTubeに公開されたイメージ動画が分かりやすいです。これを見ると、自動物流道路が輸送だけではなく、保管も兼ねるインフラであることがよく理解できます。
https://youtu.be/W0v0zAxu5Wo?si=N6RIJcpFrOq6lBAV
自動物流道路の概要
- 既存の高速道路の路肩や地下等に専用空間を構築し、デジタル技術を活用して無人化・自動化された輸送を行います。24時間稼働を可能とし、荷物の一時保管機能(バッファリング機能)も備えることで、物流全体の最適化を図ります。
また時速70~80kmでの輸送を目指すそうです。 - 物流負荷を高めている小口・多頻度の荷物を主な対象とし、標準仕様のT11型パレット(1,100mm×1,100mm)に積載された荷物を輸送単位とします(荷姿高さは2.2mまで)。ただし、資料中にはT11型パレットとは別に、ボックスパレットのイラストも掲載されています。
- 物流量が最も多い東京〜大阪間を主要ルートとし、新東名高速道路の建設中区間などで実験を行い、10年後の実現を目指します。
一方で、東名阪の幹線輸送にこだわらず、比較的短距離でも効果が見込まれることから実現可能性のあるエリアでも検討を行うべきとしています。 - 「地下にするか、(高速道路の)路肩にするか?」問題については保留としています。地下整備の場合、工事のために高速道路の通行規制を行う必要がない一方で、工事コストの高騰、掘削残土処理問題などが懸念されるためです。
- 従来のトラックから自動搬送機器へと貨物の積替えを行う拠点では、自動化を想定しています。保冷機能、自動仕分けなどの機能、あるいは料金、予約方法についても検討すべきとしています。
期待される効果
- 2030年には、約34%(9.4億トン相当)の輸送力不足が予測されていますが、自動物流道路は、このうち約8%〜22%の輸送量をカバーできると見込まれています。
- ドライバー約2万人〜5.7万人日分の労働時間を代替可能と試算されています。
- 年間240万トン〜640万トンのCO2排出量削減が期待されます。
今後の進め方
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コンソーシアムが設置され、既に民間企業104社が参加、ビジネスモデルや技術開発について検討が進められています。
- コンセプト実証フェーズ(〜2027年度)
既存の施設などを活用し、実証実験を行います。 - 技術開発・実装フェーズ(2028〜2030年代半ば)
インフラ整備や搬送機器の開発を進めます。 - 実装・運用フェーズ(2030年代半ば〜)
東京-大阪間での本格運用を目指します。
導入のフェージング
本資料に描かれた自動物流道路の絵図は、まだまだ荒いものです。ただし、以前発表されたものに比べると、かなり具体性が増していることは事実です。
今後の動向を見守りましょう。






