2025年8月29日、国土交通省は「流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律及び貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律の施行に伴う関係省令が公布されました」というリリースを出しました。
https://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_000936.html
このリリースには、改正物効法における特定事業者の基準算定方法と「CLO」(Chief Logistics Officer、物流統括管理者)の選定に関する省令が含まれます。
特定事業者とその基準についておさらいしておきましょう。
- 特定荷主・特定連鎖化事業者
- 年間取扱貨物重量 9万トン以上の事業者が対象
- およそ半数の荷主(上位3,200社程度)
- 特定貨物自動車運送事業者
- 保有車両台数 150台以上の事業者が対象
- 国内トラック輸送能力のおよそ半分をカバーするように設定(上位790社程度)
- 特定倉庫事業者
- 年間入庫貨物重量 70万トン以上の事業者が対象
- 国内貨物保管能力のおよそ半分をカバーするように設定(上位70社程度)
- 対象となる貨物の単位数量あたりの重量に、貨物総量の数量を掛け算して算定する方法
- 対象の貨物の容積に、比重を掛け算して算定する方法
- 対象の貨物の容積を、重量に換算して算定する方法
- 対象の貨物を輸送するトラックの最大積載量ないし平均積載量に、トラックの台数を掛け算して算定する方法
- 対象の貨物の売上額ないし仕入額を、対象となる貨物の単位重量で割り算して算定する方法
- 着荷主(第二種荷主)の場合、発荷主(第一種荷主)が計算した貨物の重量を、イコール着荷主の貨物重量とみなす方法
- 運送契約や物品の売買契約において、重量が記載されている場合には、その重量を運送ごとに足し算して算定する方法
- これらの方法ではうまく重量が算出できない貨物については、適切な方法で重量を算定すること
なお、物効法における特定荷主かどうかの届け出は、毎年度5月末日までに提出しなければならないと規定されています。
「中長期的な計画」は毎年度7月末日までに提出しなければならないと規定されています。
ただし、前年度と計画内容に変更がない場合には、5年間は再提出が不要と規定されています。
このリリースでは、「中長期的な計画」の雛形も公開されています。
詳しくはリンク先の実物を見ていただきたいのですが、気になった点をピックアップしましょう。
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001907182.pdf
この雛形では、それぞれ以下の項目について改善計画を記す必要があります。
- 運転者一人当たりの一回の運送ごとの貨物の重量の増加に関する計画
- 運転者の荷待ち時間の短縮に関する計画
- 運転者の荷役等時間の短縮に関する計画
ちなみに念のために申し上げておきますが、手積みで輸送貨物量の増加を図るというのはNGです。
これは改正物効法 第37条3項に、以下のようにきちんと記載されています。
「(略)運転者一人当たりの一回の運送ごとの貨物の重量の増加には、(略)パレットその他の荷役の効率化に資する輸送用器具を使用しないことにより増加した貨物の重量は含まれないものとする」
特定荷主・特定連鎖化事業者になったら、「遅滞なく」CLOを選任して、その報告義務が生じます。(その雛形も掲載されています)
またCLOの役目として以下が挙げられています。
- 「中長期的な計画」を作成すること
- 持続可能な物流を維持するべく、トラックドライバーの運送・荷役の効率化を図るために、社内の各部門との連携体制を構築し、物流効率化に関する従業員の意識向上を図ること
- 工場・倉庫・物流センター等において、以下に関する計画の作成・実施・評価を行うこと
物流システム・マテハン等の設備などに対する維持・新規導入・改修・撤去
物流データ等の標準化 - 物流効率化のために、取引先や、その他の関係者と連携・調整を行うこと
いよいよ…、あるいは「ようやく」、改正物効法の定める特定事業者・CLO・「中長期的な計画」に対する具体的な姿が見えてきました。
今後の追加情報にも注目していきましょう!






