秋元通信

運送会社・倉庫会社における営業活動が難しい理由と、協働の価値を考える

  • 2022.3.30

当社営業の小島。色々と悩んでいます...

当社営業の小島。色々と悩んでいます…


 
 
運送会社、倉庫会社の営業活動って難しいです。
試行錯誤をしつつ営業活動を行う最適な方法を模索している会社も多いのではないでしょうか?
当社も同じなのですが…
 
 
 

秋元運輸倉庫の営業2年生、小島の悩みとは

 
昨年、もともと倉庫作業員だった小島は営業に抜擢されました。
秋元運輸倉庫、イーカーゴ両方の名刺を持ち、物流不動産ビジネスの営業を軸に、当社の営業全般を行っています。
 
だいぶ、悩んでいるんですよね、小島も…
秋元運輸倉庫では、既に西田が営業の先輩として活躍しています。西田と自分を比べ、小島は悩むことも多いようです。
 
「西田に比べ、僕に知識と経験が足りないことは分かっています。営業としての経験値が違うので、致し方ないとは思いますけど。
『西田さんを頼れば大丈夫だよね』というお客さまやビジネスパートナーの声を隣で聞いていると、自分の知識不足、経験不足が悔しいです」と小島は心情を吐露します。
 
ん~、難しいですね。
「知識や経験が豊富な人」とは、すなわち「頼ることができる人」です。
裏返して言えば、小島は、自分自身の知識・経験の不足が、思うような営業成績を残せない理由になっていると考えているわけです。
 
小島はこのようにも考えています。
 
「足りないモノを補うことができれば、仕事は自ずと増えていくはずです。彼が言う「足りないモノ」とは、知識や経験のこと。「足りないモノ」が満たされれば、当社の仕事も増えていくはずだと、小島は考えています。
 
 
 

先行者利益という落とし穴

 
筆者はかつて大手システム会社のグループ会社で、Web制作、Webアプリケーション開発の営業兼ディレクターとして活動していました。
 
私が入社した時、社長から与えられたミッションは、親会社およびグループ会社以外の取引先、開発案件の拡大でした。私が入社する以前、営業は4名いましたが、皆、親会社・グループ会社からの案件に注力しており、グループ外企業からの仕事はゼロに近い状況だったのです。
 
同時に、Webアプリケーションの開発案件も獲得していきたいという会社の目論見もありました。先輩営業4人は、Webサイト制作、カタログ等紙媒体制作しか行っておらず、Webアプリケーションの開発案件も獲得できていませんでした。
 
私も、必死でした。なにせ、私自身、Webサイト制作もWebアプリケーション開発も初めての経験でしたから。必死に学び、必死に客先に通い、必死に営業しました。3年経った時、私一人の営業成績は、先輩4人の営業成績を追い抜いていました。
 
そこで、会社は4名の先輩営業たちにも、グループ外企業への営業を行うように指示しました。当たり前です。グループ企業内での営業という限られたマーケットで勝負するよりも、グループ外企業、すなわち日本中の企業をターゲットにしたほうが良いに決まっています。
 
しかしこれは上手くいきませんでした。
理由はいくつかあります。
 
私という成功事例があるがゆえに、先輩営業も、会社も、私と同じやり方を行おうとしたこと。理論的、あるいは学問的(経営学的)な裏付けがない、がむしゃらな私の営業手法を真似たところで、属人化されすぎていて真似できるわけがありません。
 
プレッシャーも課題でした。
私という成功事例があるだけに、会社も、先輩営業たちも、拙速に結果(営業成績)を求めすぎたのです。
 
結果がなかなか出ないとなると、モチベーションが下がるのは人の常です。
先輩営業たちの場合、逃げる場所、すなわち今までの営業先があったことも災いしました。
 
ある時、もっとも年上の先輩営業が、Webアプリケーション開発案件を獲得できなかったことがありました。彼は営業会議でこのように発言しました。
 
「やっぱり、君(筆者)と比べて、知識も経験も足りなかったね。僕が、Webアプリケーション開発案件を営業してもロストするだけだから、今後は君に全部振るね」
 
言葉通り、彼は以降二度とWebアプリケーション開発案件を手掛けることはありませんでした。
 
先行者利益とは、他者(他社)に先駆けて新たなマーケットを開発したり、製品を発売することで、マーケットにおける優位性を獲得することを指します。
先行者利益は、マーケットだけではなく、社内にも存在することを、私は経験しました。
そもそも、私はまったくの白地開拓を行ったわけではありません。数は限られていましたが、名刺交換をしたことがあったグループ外企業から営業を掛けました。私が経験した白地開拓は、営業手法の部分だけです。
 
当社における、西田と小島の関係も似ています。
営業一期生の西田が経験した苦労と、小島が今経験している苦労は種類が違います。そして小島は、種類が違う苦労をクリアしなければならないことを、頭では理解していますが、心の深いところではまだ理解できていません。
これは、残念ながら彼自身が、自らのチカラで成功体験として獲得できなければ理解できないことです。
 
 
 

運送会社・倉庫会社ならではの課題とは

 
ただし、こと運送会社・倉庫会社に限って言えば、業界固有と言える営業の難しさがあることも事実です。
 
それは「足りないモノ」、すなわち対応可能な仕事の限界です。
例えば当社の場合、冷凍冷蔵を必要とする貨物を扱うことはできません。倉庫もトラックも、常温対応のハードしかありませんから。
どんな運送会社でも、発地と着地の組み合わせは、仕事として引き受けることができるかどうかの大きなポイントです。特に物流の2024年問題など、ドライバーの労働時間に対する目が厳しくなっている今、営業所から遠い発地・着地の案件は引き受けにくくなっています。
 
運送会社、倉庫会社の営業経験者ならば、一度は思ったことがあるでしょうね。「うちに○○があれば、この仕事取れたのになあ」と。
この○○こそ、「足りないモノ」です。
 
 
 

だから協働が必要になる

 
秋元通信読者の皆さまには、釈迦に説法となりますが、物流ビジネスにおいて規模のメリットというのは非常に大きな力を持ちます。
「トラックが多いほど」「倉庫が広いほど」「営業所が全国各地にあるほど」、取り扱うことができる仕事の幅は広がります。
 
「じゃあ会社のビジネスを拡大すればいいじゃない」、もちろんそういう考えもありますね。
しかし限られた国内のマーケットで、がむしゃらに物流企業がビジネスを拡大しようとすれば、どこかでひずみが生じます。
 
売上50億円の運送会社があったとしましょう。
売上100億円を実現するのは可能かもしれません。
売上200億円も可能かもしれません。
でも、売上1000億円を実現するのは限りなく難しいでしょう。
 
買収や合併は、また別です。
しかし、買収・合併に頼ることなく、自社のビジネスを拡大して売上1000億円を達成すれば、必ずひずみが生じます。国内運送会社のマーケットは年間16兆円と言われます。生み出した1000億円の売上が、新たなマーケットから得たものであればともかく、それは誰かの売り上げ1000億円分の売上を奪うことに直結するからです。
 
そもそもこの話は、ジレンマを含んでいます。
ビジネスを拡大するためには、会社の規模を拡大してビジネスのキャパシティを広げ、「足りないモノ」を埋める努力が必要です。
しかし実際には、「足りないモノ」が足りないままで、ビジネスを拡大していかなければなりません。
 
無理なくビジネスを拡大して行くために有効な方法、その一つが協働ビジネスの推進だと当社は考えています。
一社でビジネスを拡大していくのではなく、 お互いの足りない部分を補いながら、無理のない範囲でビジネスを拡大していくことができるからです。
 
当社では今、協働ビジネスを行うパートナーを探しています。
関東圏で物流ビジネスの協働に興味がある方がいらっしゃったら。是非お声掛けください。
 
よろしくお願いいたします。
 


関連記事

■数値や単位を入力してください。
■変換結果
■数値や単位を入力してください。
■変換結果