秋元運輸倉庫では、先週9月7日(月)から11日(金)までの5日間、大学三年生を迎えインターンシップを実施しました。
弊社としても初めての試み、手探りでのチャレンジでしたが、それなりの内容を伴ったインターンシップになったものと自負しております。
今回は、インターンシップへのチャレンジについて、お伝えしましょう。
きっかけは、ある大学からのオファーでした。
「貴社では、インターンシップを実施していますか?
実施していれば、1週間学生を受け入れてもらえないでしょうか?」
こんな興味深い話を、チャレンジ精神旺盛な弊社取締役:鈴木が見逃すわけはありません。
また、人材育成への新たな取り組みについて、模索していた時期でもあり、まさに渡りに船、弊社にとっては、チャンスでもありました。
インターンシップ実施に向け、プロジェクトメンバーが招集されました。
そのメンバーは以下のとおりです。
取締役:鈴木
シニアマネジャー:大滝
芝浦/臨港営業所長:小林
配車センター長:原
物流運営スタッフ:上田および小畑
IT企画室/秋元通信編集部:坂田
「率直言ってしまえば、うち(秋元運輸倉庫)の宣伝は、ほとんど考えていませんでした。
それよりも、『物流業界のイメージアップ』に貢献することを第一に考えました。
格好よく言えば、『物流業界のエヴァンジェリスト(伝道師)』になるよう、カリキュラムを組み上げました」(鈴木)
上田と小畑は、弊社へ入社して1年未満。
ふたりをプロジェクトに加えたのは、インターンシップ・プロジェクトを介して成長を期待したかったことが理由のひとつ。
そして、異業種からの転職であること、年齢的にも大学生に近いこと、また物流ビジネスに関する鮮度の高い驚きを感じたことがつい最近であることが理由でした。
上田は、塾講師からの転職。
小畑に至っては、NPO法人からの転職であり、営利企業に勤めるのが初めてという経歴の持ち主。
物流に(良くも悪くも)苔むしたような、すれた感覚になってしまっているベテランだけでなく、彼らの若いエッセンスを取り入れることで、インターンシップに参加した学生に、物流ビジネスに対する興味を持たせる、それも知的好奇心をくすぐるようなポジティブな興味を持たせることが、私どものインターンシップにおける狙いでした。
実際に行ったインターンシップのカリキュラムは、以下のとおりです。
「物流シミュレーション」は、身近にある商品(今回は、スマートフォン)を例に、スマートフォンの原材料が調達され、部品となり製造/組立され、そして販売されて、ユーザーの手元に届くまでの流れを模造紙上に再現させるカリキュラムです。商品が製造販売される一連のビジネスプロセスの中で、物流ビジネスがどのように関わっているのか、ビジネスプロセスとしての物流の重要性に関し、「気づき」を得てもらうことが目的です。
流通のプロセスを自己再現させることで、物流を知るシミュレーションとも言えます。
二日目は、プロジェクトメンバーがそれぞれ担当し、物流ビジネスの主要パートについて概論を講義しました。
中でも「倉庫とは」を担当した物流一年生の上田は、古代エジプトまで遡ることができる倉庫ビジネスの発祥を交え、苔むしたはずのベテランたちも驚く講義を行いました。
例えば、「津屋(つや)」ってご存知ですか?
これは平安期に発展した、倉庫業を軸とした総合物流業の原点ともいえる商売だそうです。
「トラックもでかいし、船もでかいし、倉庫はもっと大きい。
『トン』という単位が行きかう物流のスケール感に驚いた。
また、講義を聴き、流通加工を作業体験すると、物流がいかに身近なものであるのか、肌で感じることができてうれしかった」
これは参加してくれた学生さんの言葉。
大学では機械工学を専攻しており、物流は専門外です。
彼は進路に悩んでいます。専攻の機械関係への進路も、どこかアンマッチなもののを感じており、「物流を勉強しておけば、どんな企業やビジネスに就職しても役立つであろう」と考え、弊社をインターンシップ先に選んでくれたそうです。
秋元運輸倉庫では今回を契機に、定期的にインターンシップを実施していきます。
近々では、今年12月、そして来年2月に、それぞれ二日間の日程で高校生向けのインターンシップを予定しています。
『私ども物流業界は、もっと自らの魅力をアピールし、発信する必要がある』
これは私どもが常々感じていることです。
インターンシップを実施したいという物流企業様がいらっしゃいましたら、ぜひお声掛けください。私どもが今回作成した講義資料のご提供を含め、インターンシップ実施にあたり様々なご支援ができると考えております。
また、大学生向けには、弊社一社ではなく複数の物流企業が合同でインターンシップを実施することも、とても有効な情報発信方法であると考えています。合同でのインターンシップ実施にご興味のある物流企業様、ぜひお声掛けください。
全国各地で多くの物流企業がインターンシップを実施するようになれば、物流業界のイメージアップにも貢献できるのではないでしょうか。
そんな物流企業様が増えていけば、素晴らしいことだと思います。
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