秋元通信

【まとめ】モバイルワークのために必要なセキュリティ対策を考える

  • 2022.2.17

働き方改革だったり、コロナ禍の感染対策であったりで、テレワークが急速に普及しています。ただし、あまりに急速に普及しすぎたため、リテラシー※が追いついていないケースが散見されます。
 
厚生労働省の「働き方・休み方改善ポータルサイト」では、テレワークについて以下のように分類しています。
 

『テレワークは、「在宅勤務」「モバイルワーク」「サテライトオフィス勤務(施設利用型勤務)」の3つのテレワークの形態の総称です』

 
これに、ワーケーションを追加し、4種類と説明しているケースもあります。
 
私自身、カフェやファミレスで仕事をすることも、コワーキングスペースで仕事をすることもありますが、「あなた、大丈夫!?」と心配してしまうような行動をしている方も見かけます。
 
本稿では、「モバイルワーク」「サテライトオフィス勤務(施設利用型勤務)」を便宜上「モバイルワーク」とまとめ、必要とされるセキュリティ対策やマナー、モラルについて考えていきましょう。
 
 
※リテラシー(英: literacy)とは、原義では「読解記述力」を指し、転じて現代では「(何らかのカタチで表現されたものを)適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する」という意味に使われるようになり(後述)、日本語の「識字率」と同じ意味で用いられている。
(出典:Wikipedia)
 
 
 
 

モバイルワークで求められるセキュリティ対策

 

  • お店などから提供される公共Wi-Fiを使用しない。
  • PCには、プライバシーフィルターを使用する。
  • 壁を背にする場所に座る。(PCを覗き見される可能性を減らす)
  • トイレなどで一時離席する際には、スクリーンロックを掛ける。
  • 個人情報を始めとする機密情報は、モバイルワーク時には扱わない。
  • パスワードを記したメモなどを開かない。
  • PCにはワイヤーロックを掛ける。

 
モバイルワークでのセキュリティ対策例を挙げました。
Wi-Fiは、モバイルWi-Fiやスマホのテザリング機能を使うべきです。お店などで提供されるWi-Fiは、信頼に足るセキュリティ対策が行われているかどうか不明ですから。
 
忘れがちなのは、スクリーンロックでしょうか。
これは、モバイルワークに限らず、事務所内でもルール化している企業も少なくありません。
WindowsPCであれば、「Windowsキー+L」のショートカットでロック可能ですので、今まで行ってこなかった方は、ぜひこれを機会に習慣化してください。
もっとも、そもそもログインにパスワードを設定していなければ無意味ですけれども。
 
「PCにはワイヤーロックを掛ける」は…、あまりやっている方を見かけません。
海外に赴任していた方から、「海外だったらすぐ盗まれるぞ!」と言われたことがありますが。
 
また、PCだけでなく、カフェ・ファミレスや、コワーキングスペースで仕事をするときには、かばんにもロックを掛けたほうが良いです。自転車用のワイヤーロックで、十分事足ります。
 
 
 
 

企業イメージを守るために必要なモバイルワークにおけるマナー

 
実はこの原稿は、某カフェの店内で執筆しています。
私が入店した時、ワイヤレスマイクを用い、大声で通話している人がいました。斜に座り、虚空を見上げながら、大声で話しています。しかも、わざわざマスクを外して。
 
その方とはできるだけ遠くの席を選んだのですが、新たに隣に来た方が、PCにヘッドセットをつけ、オンラインミーティングを開始しました。隣にいる僕からは、Excelが丸見えです。自社の名前も、顧客の名前も丸出しなんですけどね。
 
なんとも情けなく、そしてみっともないです。
 
基本的なマナーとして、カフェやファミレスの店内で、通話をすることは避けるべきです。コワーキングスペースであっても、顧客名などを口にするべきではありません。そもそも、コワーキングスペースによっては、オンラインミーティングが禁止されていたり、オンラインミーティング&通話が許可されているエリアが分けられているケースもあります。
 
場所取り、席取りも控えるべきです。
中には、混雑した店内で隣の席にかばんを置いて仕事をしている方や、4人がけ、6人がけのテーブルを一人で占領し、資料を広げて仕事をしている人も見かけたことがあります。こういうことも避けるべきです。
 
「いや、自分がどこの会社員なのかなんて、分からないでしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、そうでもないですよ。
 

  • ジャケットの襟に付けた社章
  • PCに貼付された固定資産シール

 
そしてもちろん、テーブル上に広げた紙資料、PCで開いたファイルやメール、もしくは会話・通話の内容から、社名が分かってしまうケースがあります。
 
以前、学校帰りの高校生らがたむろし、混雑した夕方のマクドナルドにおいて、一人大きなテーブルを占領し、受領書の整理をしていた某宅配会社のドライバーを見かけたことがあります。
本人は私服ではありますが、伝票にはしっかりと社名が入っていますし、何より、配送先、配送元の住所や名称が丸出しです。
駄目ですよね、こういうのは。
 
繰り返しますが、カフェ、ファミレスなどでの通話やオンラインミーティングは、大原則として行うべきではありません。コワーキングスペースでも、音がもれない個室が確保できる場合に限るべきです。
これはセキュリティ対策であると同時に、自社のイメージを損なわないための、大切な対策です。
 
モバイルワークをする以上、完全に身分を隠すことは難しいでしょう。問題は、「あの人は、株式会社○○の人だ」と身バレすることよりも、「あの株式会社○○の人は、傍若無人な振る舞いをするんだね」と思われることです。結局、会社のブランドに傷をつけることになるわけですから。
 
 
冒頭申し上げたとおり、モバイルワークに関して、明確なマナーはありません。
今まさに、マナーが形成されつつある過程にあると考えるべきでしょう。
こういうときに必要なのは、人としての常識やモラルです。よくよく考えてみれば、電車内での通話がマナー違反とされているのに、カフェなどでの通話やオンライン会議が許容されるわけもありません。
 
知らず知らずのうちに、「あの人は…」「あの会社は…」と後ろ指をさされないように気をつけましょう。
 
 
 
 


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