秋元通信

教発株式会社 岡田部長インタビュー 【路線便対策勉強会】

  • 2019.6.20

先日予告しました「路線便対策勉強会」、最初の活動は、教発株式会社:岡田部長にお話を伺ってきました。
 
同社は、光村図書出版株式会社の物流子会社として、光村図書出版様が発行する教科書等書籍のデリバリーを担っています。
路線便の動向について、教発様の状況や課題、対策などをお聞きしました。
 
 
 

路線便の利用状況

 
自社車両で配送を行っているのは、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県だけとなります。
また、自社車両で配送を行うのは、教科書だけです。
 
他地域、そして教科書以外の書籍については、路線便を利用しています。
当社の配達先には、チェーン店など資本規模が大きい書店ばかりではなく、街の小さな、いわば個人事業主的な書店も多数存在します。そのような書店の場合、不在のため再配達が頻発します。
 
親会社の商品の性質上、再配達は避けられません。
こういった事情により、当社では路線便に頼らざるを得ないわけです。
 
 

「運んでくれない」という課題

 
10年くらい前は、2t以上の荷物も運んでくれましたが、現在では1tを超える荷物は運んでもらえません。
集荷に関しても、だんだんと条件が厳しくなってきています。
 
地場のラストワンマイルを担う運送会社が減ってきているという肌感覚はありました。
そもそも、配達してくれる運送会社がいなくなっているので、「運べない」という路線便事業者さんのご苦労も分かります。
昨年(2018年)11月くらいからでしょうか。
当社でも地場配達をしてくれる運送会社を探すのに苦労したことがあり、これはいよいよヤバイな…という焦りを感じています。
 
 

「路線さんが気持ちよく運んでくれるためには、どうしたら良いか?」

 
同じく運送を生業とする者として、路線便事業者さんのご苦労も分かります。
だからこそ、「路線さんが気持ちよく運んでくれるためには、どうしたら良いか?」を考え、当社でも工夫を始めています。
 
現在では1t以上の荷物は運んでくれませんから。
そうなると小口を分けるしかないですよね。
 
仕分けに関して、いくつか工夫をしています。
例えば、路線便事業者さんごとに、当社では作業グループを分けています。路線さんごとに受け取りやすいように、作業導線を分割したわけです。
また、路線便事業者さんの仕分けコードごとに、商品をパレット単位で出すようにしています。
 
荷札に関しても、ドライバーさんが見やすいように大きく印字するようにしました。そのために、プリンタも新しくしました。
 
このように、路線便事業者さんの状況に合わせて、当社内での出荷作業を毎年マイナーチェンジし続けています。
その甲斐あって、残貨することはなくなってきました。
 
 

値上げ、そしてコスト増という課題

 
どうでしょう…、10年前と比べると、25~30%くらいは運賃が上がっているのではないでしょうか。
 
上がったのは運賃だけではありません。前述のような仕分け作業を行っているため、当社内でのコストは上がっています。感覚的には、5~8%がコストが増加しています。
 
価格転嫁ですか…?、基本的にはできていません。
お客様に対して値上げをしたいのはやまやまですが、我慢しています。
 
お客様は、ヤマトショック(※ヤマト運輸の運賃値上げ)は知っています。
知ってはいますが、しかし対岸の火事というか、我が身に迫った危機としては捉えていません。例えば、Amazonだっていろいろありましたが、注文した商品は、未だに翌日には届くわけです。
 
運送業界の苦境は、まだまだ世間的には理解されていないのではないでしょうか。
当社の負担を、そのまま運賃に転嫁することは、現状では難しいです。
 
 

「路線さんと共に歩く方向性を模索すべき。それが正解だと思う」

 
うちのような会社は、路線便なしでは成り立たないですよ。
だから、路線さんとは対立するのではなく、共に歩んでいく方向性を模索すべきです。それが、結果としてお客様に対するサービス向上にも繋がりますし、正解だと思います。
 
ただし、運送サービスが低下し、そして運賃値上げも続けると言うのであれば、それは問題ではないでしょうか。
例えば、今の路線便事業者は長尺物は運べないと断ります。でも、長尺物を運ぶのが、運送会社の使命でもあったはずです。
 
お客様が値上げに理解を示してくれたのであれば、サービス向上も考えないと…
値上げはする。さらにサービスも低下している。
 
もし世間にそう思われるようになっていたとしたら、それは運送会社が招いた結果です。
 
 
 
教発株式会社 部長:岡田様、インタビューにご協力いただきありがとうございました。


関連記事

■数値や単位を入力してください。
■変換結果
■数値や単位を入力してください。
■変換結果