秋元通信

コワーキングスペースやシェアオフィスが注目される理由 【後編】

  • 2020.2.27


 
前編では、コワーキングスペースとシェアオフィスの違いをご紹介しました。
後編では、シェアオフィスやコワーキングスペースに加えて、カフェなどで仕事をする人も含め、旧来型のオフィスから離れて仕事をしたがる人たちの事情や心理について考えましょう。
 
 
 

サテライトオフィスとしての活用

 
「サテライト」(Satellite)とは、衛星のこと。それが転じて、「本体から離れて存在するもの」という意味で使われることもあります。
サテライトオフィスとは、本来のオフィスとは別に設けられるオフィスのことです。
企業がサテライトオフィスを設ける目的は、なんでしょうか。

  1. BCP対策として。
  2. 特定プロジェクトの分室として。
  3. テレワークを行う共同拠点として。
  4. 移動時間を短縮するための分室として。

2.は、大型プロジェクトにおけるクライアントのそばに、事務所を設けるケースなどが考えられます。
4.は、例えば東京駅近くに事務所がある会社において、立川市や千葉市、横浜市などに社員であれば利用可能なオフィスを設けるケースが考えられます。遠くの客先まで行った時に、本来の事務所まで戻るのは時間の無駄です。途中にオフィスがあって、そこで仕事ができれば時間を節約し、残業削減効果も見込めます。
 
実際には、1.~4.の目的は、重複します。
4.の目的で設けられたオフィスを、テレワークの拠点として使うケースもあります。社員各自の自宅でテレワークを行わせるよりも、ネットワークやTV会議機器などインフラが充実したサテライトオフィスで働かせたほうが、効率的なこともあるからです。
また最近では、社員寮の中にサテライトオフィスを設置し、地震等の災害が発生した際のBCP対策として備えるケースもあるそうです。
 
サテライトオフィスは、事務所を複数用意するため、維持コストもかかりますし、それなりの大企業でないと設けることができませんでした。
そこで、コワーキングスペースやシェアオフィスを、サテライトオフィスとして活用するケースがでてきたのです。
 
 
 

働き方改革の影響

 
働き方改革の目的は、労働生産性を高めることにあります。
本来、残業時間を削減し、総労働時間を減らすことは手段であって、目的ではないのですが…、まあ、これは建前ですね。
 
働き方改革をすすめる企業において、残業は悪です。
しかし、仕事はあります。でも残業はできない…
 
そうなると、無駄な時間を削るしかありません。
例えば、移動に1時間かかる場合、客先から事務所に帰ってから仕事をすれば、往復の移動時間=2時間が消費されます。しかし、客先からの直帰することにすれば、復路移動の1時間分を仕事にあてることができます。
 
そのためには、客先近くのカフェや、サテライトオフィス、コワーキングスペースなどで仕事をするわけです。
 
 
 

会社で仕事をしたくない人たち

 
私が以前働いていた会社では、フレックスタイム制度を悪用(とあえて言い切りましょう!)し、夜間に働いているデザイナーがいました。
昼過ぎから夕方頃に出勤し、0時頃、もしくはもっと遅い深夜に働いていました。
 
こういう働き方をされると、ミーティングができません。
また、お客様からも連絡が取りにくくなるため、評判が悪くなります。
 

「朝が苦手なの? 昼間に働いてよ…」

 
ある時、同僚からそう言われた彼は、このように答えました。
 

「昼間に事務所にいると、電話を取らなきゃダメじゃないですか。しかも、皆さん話しかけてくるし。集中できないんですよね、仕事に」

 
これは極端な例ですが、会社で仕事をしたくない人はいます。
また、「今日は会社にいたくないなぁ」という気分のこともあるでしょう。
 
コワーキングスペースやカフェは、こういった人たちの逃げ場所になっているのでしょう。
 
 
一方、「逃げ」ではなく、仕事に集中するために、コワーキングスペースやカフェを利用する人もいます。
一般論ではありますが、人の集中力が継続するのは、せいぜいが3時間程度です。切れた集中力をつなぎ直すために、働く場所を変え、コワーキングスペースやカフェでリセットして、再度仕事に向かうわけです。
 
最近のIT企業や、ベンチャー企業などでは、「気分転換にスタバで仕事をしてきます」といったことが、容認されている企業もあるそうです。
電話ではなく、メールやチャットでのコミュニケーションが、社内外を問わずメインとなっている仕事であれば、事務所にいなくとも、仕事はできるのでしょう。
 
 
ところで、「ドヤラー」という言葉をご存知ですか?
スターバックスで、MacBookを使って、ドヤ顔をしながら仕事をしている人たちのことを「ドヤラー」と呼んで見下す、ネットスラングです。
 
よくまぁ、こういう言葉を思いつくものだと感心しますが…
 
ただ、コワーキングスペースやカフェで仕事をしている人の中には、思わず眉をひそめてしまうような行動を取る人がいるのも事実です。
私は、カフェ内で電話をする人は嫌ですね。
中には、大声で社名を名乗り、秘密情報に当たりそうな内容をべらべらと撒き散らしている人も見受けます。
 
コワーキングスペースやカフェは、あくまで公共の場であることを忘れずに。
コワーキングスペースやカフェで仕事をすることは、なんら後ろ指を指されるものではありませんが、企業ブランドを貶めるような恥知らずな行動は慎み、品性を保ってほしいものです。
 
 
 

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コワーキングスペースやシェアオフィスが注目される理由 【前編】
 
 
 


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