秋元通信

新型コロナウイルスと働き方 【雇用者アンケートから】

  • 2020.5.29

公益財団法人日本生産性本部は、2020年5月11日~13日、20歳以上の雇用者(就業者から自営業者などを除く)1100名を対象に、新型コロナウイルスが組織で働く人の意識におよぼす影響に関するアンケート調査を行い、発表しました。
 

    『第1回 働く人の意識調査 / 新型コロナウイルス感染症が組織で働く人の意識に及ぼす影響を調査』

https://www.jpc-net.jp/research/detail/004392.html

 
これ、なかなか興味深いです。
いくつか項目をピックアップしてご紹介しましょう。
 
 

情報への信頼性

 
新型コロナウイルスに関する情報について、メディア別の信頼性について、もっとも信頼性が高かった(「かなり信頼できる」+「まずまず信頼できる」)のは、「TV・ラジオ」(56.9%)でした。
以下、「新聞・雑誌」が52.2%で続き、「インターネットのニュースサイト」は、42.9%でした。
ダントツの最下位は、「SNS(Twitter、Facebook等)、ブログ等」で、16.1%です。
 
信頼が低いSNSですが、それでもガセ情報は散見されましたね。
騙される人は、騙されてしまうのでしょう。
 
 

労働時間等の変化

 
「労働時間の変化」については、「特に増減はない」が46.8%を占める一方、「どちらかと言えば減少した」+「減少した」と答えた人も、43.2%いました。
これは、職種によって大きく異なるようです。
 
宿泊業では100%の人が、「どちらかと言えば減少した」+「減少した」と答えており、飲食サービス業でも89.2%同様の回答をしています。
運輸業・郵便業では、「どちらかと言えば減少した」+「減少した」が42.4%、「特に増減がない」が46.2%と、全体平均と同じような結果になっています。
 
一方、学術研究・専門・技術サービス、建築業、医療・福祉では、いずれも6割程度が「特に増減がない」と答えています。
 
 

給与や勤め先に関する不安について

 
収入については、61.8%の人が「かなり不安を感じる」+「どちらかと言えば不安を感じる」と答えています。
年代別に診ると、もっとも不安が強い(「かなり不安を感じる」)のは、30代(35.2%)。
以下、20代(30.9%)、40代(28.0%)と続きます。
 
30代の不安が高いのは、結婚等、人生が変わるタイミングに合致するケースが多いからでしょうか。
新型コロナウイルスが、「今の勤務先、ヤバイよなぁ…」といった、会社の再評価へとつながり、転職をする人も増えてくるのではないでしょうか。
 
 

働き方の変化について

 
テレワークが推奨された、今回の緊急事態宣言ですが、実際に外出自粛を受け、働き方を変えることができた人は限定的だったようです。
 
「緊急事態宣言発出後の働き方の変化有無」については、40.7%が「特に変化はない」と答えており、「大きく変わった」は24.3%に留まります。
 
職種別に診ると、「大きく変わった」が多いのは、「専門的・技術的な仕事」(34.4%)、「管理的な仕事」(33.3%)です。逆に、「特に変化はない」が多いのは、「輸送・機械運転の仕事」(70.6%)、「建設・採掘の仕事」(63.6%)、「運搬・清掃・包装等の仕事」(61.1%)、「生産工程の仕事」(59.6%)と続きます。
 
物流業は、「輸送・機械運転の仕事」と「運搬・清掃・包装等の仕事」に含まれるのでしょうか? ちょっと分かりにくい職種分類です。
 
 

テレワークについて

 
「柔軟な働き方の実施状況」を診ると、緊急事態宣言に際し、各企業がどのような対策を行ったのかが診えてきます。
 
「現在行っている」を診ましょう。

  • 「時差出勤」(16.3%)
  • 「短時間勤務」(15.4%)
  • 「一時帰休」(7.9%)
  • 「自宅での勤務」(29.0%)
  • 「サテライトオフィス等での勤務」(3.2%)
  • 「モバイルワーク」(1.7%)
  • 「特にない」(46.3%)

テレワークを行ったのは、約3割。
何も対策が行われていない企業も、半数近くあることが分かります。
 
この結果だけを診れば、「じゃあ、あれだけ通勤時間帯の電車が空いていたのは、何故?」といぶかりたくなります。都内における肌感覚とは、だいぶズレがあるように感じます。
 
山梨にいる私の友人は、山梨県においては、農業などの一次産業に従事している人が多く、実際、県内の知人でテレワークをしている人は、ほぼ皆無だと言っていましたが。このあたりは、今後、もっと深く、地域別統計などを取らないと、診えてこないことも多いでしょう。
 
テレワークを行った人たちを対象に、テレワークの満足度を聞いたところ、「満足している」+「どちらかと言えば満足している」は、57.0%に達します。
 
さらに、「新型コロナウイルス収束後もテレワークを行いたいか」という質問に対しては、「そう思う」+「どちらかと言えばそう思う」が、62.7%となっています。
 
テレワークが気に入ったのか、それとも通勤をするのが嫌なのか、また別の理由があるのか…
理由は診えてきませんが。「テレワークって、悪くないよね」と感じている方が、半数以上いるという事実は、大きくないでしょうか。
 
 
新型コロナウイルスは、私どもの生活に大きな影響を与えています。
特に、経済への負のインパクトが明らかになっていくは、これからでしょう。
 
新型コロナウイルスから被害だけを受けているというのは、少々業腹です。
これを機に、テレワークを始めとする、働き方の多様化が普及すると良いのですが…
 
新型コロナウイルスとの闘いは、まだ続きます。
気を緩めず、緊張感を保っていきましょう。


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