秋元通信

「見えない仕事を見えるようにしたい」──「物流・IT 親子おしごと体験会」(パルシステムさま)レポート

  • 2023.9.12
実際にパルシステムさま物流センターで稼働していシステムの一部を利用して、子どもたちがピッキングを体験しています。素晴らしい取り組みです!

実際にパルシステムさま物流センターで稼働していシステムの一部を利用して、子どもたちがピッキングを体験しています。素晴らしい取り組みです!

※画像はすべてクリックで拡大します。
 
 
先日お届けした、クロネコヤマトミュージアムや物流博物館のように、一般の方々でも、物流を学ぶことができる施設や取り組みが、徐々に増え始めています。
 
今回は、パルシステムさまがこの夏休みに開催した「物流・IT 親子おしごと体験会」をレポートします。
 
 
 

パルシステムさま 「物流・IT 親子おしごと体験会」レポート

 

首都圏を中心に食材などを宅配する生活協同組合(生協)のグループ:パルシステム生活協同組合連合会(本部:新宿区大久保、理事長:大信 政一)は2023年8月、親子でITや物流の体験施設(常設)を開設しました。
子どもの夏休みとなる8月は、“物流・ IT親子おしごと体験会を開催します。
 
 
◇ 開催概要

  • イベント名:物流・ IT 親子おしごと体験会
    (見どころ:物流仕分け体験/実寸大のトラックで記念撮影/タブレットやパネルでの解説)
  •  

  • 開催日程:8月22日(火)/8月24日(木)/8月29日(火)
    (*各日程で平均8~10組程度の親子参加予定)
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  • 開催時間:①11:00 ②14:00
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  • 開催場所:パルシステム連合会稲城事務センター 1 階「物流・ IT 体験施設」

※プレスリリースより転記

 
 
今回、パルシステムさまからご案内をいただき、取材の機会を頂戴しました。
 
カリキュラムは、約1時間。
レクチャーやクイズなどを通して、パルシステムさまが手掛ける、食品を中心とした個人宅配のビジネスフローを学んでいきます。
 


 
店舗販売に関しては、皆さん、わりとたやすく正解にたどり着いていましたが、生協の個人宅配については悩んでいたようです。
言い換えれば、それだけ体験学習として、学んでいただく価値があるということでしょう。
 
 
続いては、iPadを用いて、注文の体験を行います。
 


 
 
そしていよいよ、ピッキングの体験です。
 


 
 
そして体験の最後には、壁に貼られた実物大トラックの前で記念撮影ができます。
 

いい思い出になるでしょうね!

いい思い出になるでしょうね!

 
 
 

パルシステムさまの体験施設について

 
今回訪問したのは、東京都稲城市にある、パルシステムさまの元物流センターです。
手狭になったため、本来の物流センターは八王子に移転したそうですが、残った施設の一角を常設型の体験施設として、今回オープンしたんだとか。ちなみに同施設には、他にも同社の情報システム部門などが入居しています。
 
実はこの施設、2020年に開設したものの、新型コロナウイルスの流行によってお披露目が遅れたそうです。
その間も、同社の新人研修や、地元中学校の職場体験などに使いつつ、今回、満を持してのお披露目となったそうです。
 
もともと、同社では、小学5年生を対象に、稲をバケツで育て、お米の収穫体験を行う事業を提供しており、地域の小学校や中学校とのコネクションがあったとのこと。
こういったお付き合いのもと、今回、小学3年生から6年生を推奨対象として、地域の各小学校にチラシを配布したそうです。メディアで取り上げられたこともあり、今夏は、地元稲城市だけでなく、関東各地や、山梨県からの参加者もいたんだとか。
 
今後は、月イチペースで体験会を続けていき、将来は開催回数を増やしていくことも検討していきたいそうです。
 
 
 

「見えない仕事を見えるようにしたい」──物流広報活動の価値

 
「見えない仕事を見えるようにしたい」──今回、取材をアテンドしてくださったパルシステム生活協同組合連合会 運営本部 渉外・広報室 の植田真仁 室長は、このように語ります。
 
これ、とても大切です。
例えば最近、「物流の2024年問題」が、TV、ラジオ、新聞や雑誌等の一般メディアで取り上げられる機会も増えてきますが、大半の報道が、「『物流の2024年問題』のせいで、ECの翌日配送ができなくなる」といった、物流のごくごく一部にだけフォーカスしている状態です。
残念ながら、ほとんどの人にとって、物流は「見えない仕事」なのでしょう。
 
これは愚痴ですが。
筆者がある報道番組にコメンテーターとして出演した際、レギュラーパネリストのひとりが、「軽自動車の個人事業者を増やせば、『物流の2024年問題』なんてすぐ解決ですよ!」と発言しました。筆者はこの発言をとがめようとしましたが、番組の流れ上、「軽貨物自動車では、鉄骨は運べないですよ」と発言するのが精一杯でした。
メディアにレギュラー出演するような識者ですら、このありさまなのです。
 
物流のこと、もっと皆さまに知って欲しいですね…
 
当社では、「物流のエバンジェリスト(伝道師)」をキーワードに高校生向けのインターンシップを続けてきました。
しかし新型コロナウイルスの流行を機にインターンシップが軒並み中止され、ここ数年はごく少人数を対象に細々と継続している状態です。
こういう取り組みって、継続するのは大変です。自社の努力だけでは如何ともしがたいファクターがあるからです。
また一社だけで行っても、広がりは少ないです。
 
パルシステムさまの規模で行うのは大変な苦労を伴うでしょうが、それでもぜひ、一社でも多くの物流企業が、「物流という『見えない仕事』を見えるようにする」活動の輪に加わっていただけることを、切に願います。
 
 
余談です。
先日、FMヨコハマの『ALFALINK presents RADIO LINK』に出演し、同番組の「物流ものしリンク」コーナーにて当社のインターンシップを紹介させていただく機会がありました。
 

 
※番組ブログへのリンクは、こちらから
 
 
もし、「ウチでも生徒・学生向けのインターンシップをやってみたい!」という物流企業がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせください。
ご協力しますので。
 
ともに、物流を世に広める活動を行っていきましょう!
 
 


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