秋元通信

文章を書く技術、ネタを生むチカラ

  • 2018.2.28

秋元運輸倉庫の子会社であるアルケミートレードでは、ホームページ制作も行っています。
ホームページに関係するご相談を頂戴する時、かなりの確率でこんなお話をお聞きします。
 

「ホームページ、リニューアルはしたいんだけど、更新するネタがないんだよなぁ…
文章を書けないとと、やっぱりダメだよね?」

 
特に、Webサイトリニューアルのご相談があると、ほぼ100%、この手の発言が出ますね。そして、「(※秋元通信を指して)秋元さんみたいに、うちは文章かけないし、更新できないんだよ…」となります。
 
 
昔話をしましょう。
私がWeb制作会社に在籍していた頃、Webサイトの更新費用に年間1000万円近く掛けているお客様がいらっしゃいました。同社がホームページリニューアルを検討した時、私はCMS(ContentManagementSystem)を提案しました。CMSを導入すれば、自社でホームページの更新ができるようになるため、1000万円近くの更新費用をキャッシュアウトさせることがなくなるわけです。
私が提案した見積は、CMSのライセンスとセットアップ費用を含めて1300万円ほど。2年使えば十分お釣りが来ます。
 
「この提案は受け入れられないよ」
驚く私に、お客様はこう続けます。
 
「君のところ(Web制作会社)で、年間1000万円近くの工数がかかっているということは、私達素人が行った場合、3人から下手したら5人位の仕事を、自社社員で行うということになります。
そんな人員は無駄です。今までどおり、君のところで更新作業をしてもらったほうが安く上がりますよ」
 
言われてみればもっともな話です。
私は自らの未熟を恥じました。
 
 
コンテンツマーケティングという言葉をご存知でしょうか。
 

「『コンテンツマーケティングとは、有益で説得力のあるコンテンツを制作・配信することによって、ターゲット・オーディエンスを引き寄せ、獲得し、エンゲージメントをつくり出すためのマーケティングおよびビジネス手法を指す。その目的は、収益につながる顧客の行動の促進である』と定義する。
また『メディアを借りるのではなく、自前のメディアを持つこと』ともある。
要約すれば、自らの媒体(≒オウンドメディア)を中心に情報発信して顧客との良い関係をつくり、収益につながる行動を起こしてもらうことといえるだろう」
(電通報「いま話題のコンテンツマーケティングとは何か?」より抜粋)

 
 
補足します。
私が、SEOという言葉を初めて聞いたのは、20年くらい前のことです。SEOとは、SearchEngineOptimization の略であり、日本語訳すれば検索エンジン最適化となります。
Google、Yahoo!など検索エンジンの検索結果において、いかにして自分のホームページを上位に表示させるかという技術でありマーケティング手法を指します。
 
SEOが流行り始めた当初、SEOに関してはテクニック的な側面ばかりが注目されました。
コンテンツ(文章)そのものの魅力を高めるという考え方は乏しく、小手先のテクニックばかりがもてはやされました。
実はここまでの文章で、私はあえて「Webサイト」と「ホームページ」を混同して使っています。このふたつの言葉は同じ意味です。文章のお作法を考えた場合、言葉は統一すべきです。しかし、このようにさまざまなキーワードをあえてごった煮のように盛り込む小手先のテクニックこそが、当時のSEOでは重要なことと見なされていました。
 
Googleを中心に、検索エンジンは飛躍的な技術進化を遂げました。
その結果、「文章としては変だけど、SEO的にはOK!」といった不可思議なコンテンツがSEOで評価されなくなってきました。
コンテンツの質そのものがSEOにおける高評価につながり、ひいてはWebサイトの評価にもつながる時代が来たわけです。コンテンツマーケティングが注目されるようになった背景には、このような技術の進化と、それにともなう時代の変化があります。
 
 
「ホームページ、リニューアルはしたいんだけど、更新するネタがないんだよなぁ…
文章を書けないとと、やっぱりダメだよね?」
冒頭の発言は、コンテンツマーケティングを鑑みれば、確かにそのとおりではあります。
 
ただし、この考え方には落とし穴があります。
ネタを作るということと、文章を書くということは、実は似て非なることだからです。
 
 
弊社では秋元通信と別に、和泉通信というメルマガでも文章を書いています。和泉通信は、気泡緩衝材エアセルマットのメーカーである株式会社和泉さんのメルマガです。秋元通信では、折に触れて和泉通信をご紹介していますのでご記憶の方もいらっしゃることでしょう。
 
ただ、和泉通信と秋元通信では、根本的に異なる点があります。
秋元通信は、基本的に私がネタ探しからライティング、Webサイトへのアップまで行っていますが、和泉通信ではネタは和泉さん自身が考え、そして見つけています。私が行っているのは、文章を書き(もしくは和泉さんが書いた原稿を校正し)、そしてWebサイトへのアップ作業(更新)を行うことです。
 
実は当初、和泉通信はライティングからWebサイト更新までの工程を、すべて和泉さんの社員が内制することをゴールにしていました。私がお手伝いするのは最初の数回だけ、和泉さんに技術をレクチャーするまでの予定でした。ところが諸々の事情により、現在に至るも私がライティングないし校正、Webサイトへの更新を行っています。
 
ただし繰り返しますが、ネタの発掘と選定は、(私もお手伝いはしているものの)和泉さんが行っています。大切なのは、ここです。
 
 
例えば、こういう話。
エアセル宅配袋 ~コラボレーションからの商品開発~

 
 
当たり前ですが、この手の商品開発ストーリーのネタは、メーカーにしか存在しようがありません。私のように外部の人間が、このネタを生み出しストーリーを紡ぐことは不可能です。
 
和泉さんの社内では、今やメルマガ、ブログのネタを探す土壌が育っています。皆さんが、「なんかいいネタ無いかなぁ~」と常日頃から目を光らせています。
例えば、この話は東京営業所所長さんが見つけ、そして育ててくれたネタです。
 
震災に立ち向かう小学校教育 『生き抜く科』

震災に立ち向かう小学校教育 「生き抜く科」(和泉'sブログより)

震災に立ち向かう小学校教育 「生き抜く科」(和泉’sブログより)


 
 
ネタを発掘し選定することは、想像力でありセンスです。素養が必要とされます。
文章を書くことは、(想像力が不要とは言いませんが)基本的には技術です。Webサイトの更新も技術ですね。
技術だけを要する作業は、アウトソーシングができます。もちろん、社内で技術を身に付ける、内制できるようになれば、それに越したことはありません。しかし、社内リソースに余裕が無い場合には、アウトソーシングすることもありではないでしょうか。
 
コンテンツマーケティングというのは、企業に対して、「有益で説得力のあるコンテンツ」を創る能力を求めます。「表現するチカラ」と言うと、分かりやすいかもしれません。
 
ただし、「表現するチカラ」を一朝一夕で身に付けることはとても難しいです。
また、「自社ですべてを賄うべきなのか?」、これも検討すべきでしょう。
冒頭に挙げたエピソードにもあるとおり、内制化して費用対効果が下がるのであれば、内制する意義は乏しいですし、アウトソーシングを検討する価値があります。
逆に、想像力やセンスなどの素養に関わる部分は、手間をかけてでも社内で育てるべきではないでしょうか。
和泉さんでは、手間のかかる作業はアウトソーシングし、一方で素養を必要とする「ネタを生むチカラ」は、きちんと育んでいるわけです。
 
 
「ホームページ、リニューアルはしたいんだけど、更新するネタがないんだよなぁ…
文章を書けないと、やっぱりダメだよね?」
 
まとめましょう。
ネタは、「ある」とか「ない」というものではなく、生み出すものです。ネタを生み出すには素養が必要です。だからネタを生むチカラ(素養)を身に付けることができれば、文章を書く作業はアウトソーシングするという選択も十分ありなのです。
 
ただし、誤解のないように申し上げたいのですが、コンテンツの更新ができなければWebサイトリニューアルを行う意味がないかと言えば、それは間違いなくNo!です。コンテンツ更新ができない(難しい)からと言って、Webサイトリニューアルを躊躇するのは、無意味どころか課題の先送りになる可能性もあります。特に、採用に課題を抱えている企業の場合はそうです。本件については、機会を見て秋元通信でお届けしましょう。
 
 
例えば運送会社の場合。
一社で、2t、4tから大型や、箱車、平車、ウィング、保冷車、ゲート、ユニック…など、広汎な車種をラインナップしている会社は、超大手運送企業を除いてごく一部しかありません。
すべてのリソースを一社で揃えることは困難ですし、だからこそ仲間のチカラを借りて、運送業務をアウトソーシングするわけですね。
 
このことは運送に限らず、企業における業務全般に言えることです。内部リソースに固執せず、アウトソーシングをうまく活用することは、とても大切なことではないでしょうか。
 
書く技術の話から、ずいぶんと風呂敷が広がってしまいました。
書く、文章を生み出す、ということに、お悩みを抱える会社さんがいらっしゃったら、内制にこだわる必要はありません。外部のチカラを借りる、という発想も、ぜひ検討してくださいね。
 
 


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